【ネタバレあり】映画『ラストマイル』恐怖のブラックフライデー…【考察】

ブラックフライデー

みなさんどうもこんにちは!
きです!

みなさんは最近ネットで買い物をしましたか?
今は良い商品がネットで安く買えて、早いと翌日には届く、とても便利な時代ですよね。
ついつい必要もないのに検索して、気づいたらポチっ…なんてことも。

ということで、今回は2024年公開の映画『ラストマイル』の感想を綴っていきたいと思います!
出演陣がとんでもなく豪華です!

今回のき的評価は3.5点!まぁおもしろかったです。

まずはあらすじから!

目次

あらすじ

ブラックフライデー前夜、届いた荷物は爆弾だった――
日本中を震撼させる4日間。

11 月、流通業界最大のイベントのひとつ“ブラックフライデー”の前夜、
世界規模のショッピングサイトから配送された段ボール箱が爆発する事件が発生。
やがてそれは日本中を恐怖に陥れる謎の連続爆破事件へと発展していく――。
巨大物流倉庫のセンター長に着任したばかりの舟渡エレナ(満島ひかり)は、
チームマネージャーの梨本孔(岡田将生)と共に、未曾有の事態の収拾にあたる。

誰が、何のために爆弾を仕掛けたのか?
残りの爆弾は幾つで、今どこにあるのか?

決して止めることのできない現代社会の生命線 ―
世界に張り巡らされたこの血管を止めずに、いかにして、連続爆破を止めることができるのか?

すべての謎が解き明かされるとき、
この世界の隠された姿が浮かび上がる。

映画『ラストマイル』公式サイトhttps://last-mile-movie.jp/story/index.html

キャストなど

キャスト

ラストマイルアンナチュラルMIU404
満島ひかり石原さとみ綾野剛
岡田将生井浦新星野源
阿部サダヲ窪田正孝橋本じゅん
ディーン・フジオカ市川実日子前田旺志郎
火野正平竜星涼金井勇太
宇野祥平飯尾和樹長岡卓也
安藤玉恵吉田ウーロン太麻生久美子
丸山智己薬師丸ひろ子
大倉孝二松重豊
酒向芳


 

監督
 塚原あゆ子

脚本
 野木亜紀子

上映時間
 128分

ジャンル
 サスペンス

スター勢ぞろいですね!

き的おすすめポイント

今作はなんと言っても出演している役者さんがとても豪華です。
それだけでも見ていて楽しいです。
言うまでもないですが『MIU404』『アンナチュラル』が好きだった方は楽しめると思います。
ちなみにドラマ2作品を見ていなくても、全く問題はありません。
ドラマを見ていたら少し楽しみが増すくらいです。
内容は、細かい部分のわかりにくい所が若干ありますが、大筋は特に問題なく理解できます。
扱っているテーマが深いので、その点でおすすめしたい作品です。

それでは、ここからネタバレありの感想を綴っていきたいと思います。
まだ映画をご覧になられていない方は、是非ご覧になってから記事を読んでいただけると嬉しいです^^

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ネタバレ感想 ※これ以降ネタバレを含みます












4年前デリファス社員だった山崎佑(中村倫也さん)が、過重労働でおかしくなり、倉庫内で飛び降りて植物状態となってしまった。
婚約者の筧まりかは、会社へ復讐するため、12個の爆弾を商品に紛れ込ませて自らも爆死していた。
懸命な捜査により被害を最小限に食い止めることができた。
会社に損害を与えたエレナは解雇され、コウが後任のセンター長になる、という内容でした。
以下、内容のネタバレ感想になります。

豪華なキャスト陣

今作の最大の見どころと言ってもいいでしょう。
出演者がとにかく豪華。
主役の人たちが勢揃い。
こういうのワクワクしますよね!
オラ、ワクワクすっぞ!です。

ドラマ『アンナチュラル』、『MIU404』と同じ世界が舞台の映画ということで、それぞれのドラマの登場人物がふんだんに登場してましたね。
ドラマを見た人にとっては、とてもうれしい演出です。

主役の人だけでなく、名脇役の方たちもたくさん登場されてましたね。

他にもドラマでおなじみ、MIU404伊吹の「きゅるっとした」や、アンナチュラル中堂の「クソ」禁止など、ファンには嬉しいシーンも盛り込まれてました。

もういっそ、出演者全員で焼き鳥四目並べする、とかでも十分おもしろいんじゃないかってくらいの人たちでした。

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ラストワンマイル問題

映画のタイトルにもなっている、今作の最大のテーマ。

インターネット市場は拡大し続け、多くの企業が競争に参入し、少しでも顧客満足度を上げるため、1日でも早く顧客に商品を届けようとするショッピングサイト。
その一方で、荷物の量に対して配送の現場が人手不足だったり、過重労働となって体を壊したり、場合によっては過労死してしまう。
大手企業に依存した配送会社は大手の命令に逆らえず、対価を下げられても何も言えず、無茶な要求も呑むしかない。
ただでさえ人口は減り続け少子高齢化社会なのに、賃金の低さや劣悪な労働環境からなり手はどんどん減る。
それなのに荷物はどんどん増えていく。
大手ショッピングサイトも、売れ売れと従業員に数字を求め、過重労働を強いられ、肉体的にも精神的にもボロボロになっていく。

そんな、物流業界の問題をテーマにした映画でした。

今はとても便利な時代ですもんね。
欲しいものはボタン一つで購入できて、早いと翌日には届きます。
良いものも、ショッピングサイトだと安く手に入ったりします。

そういった安さ、早さの裏で、誰かが犠牲になっているのかもしれません。

映画に出てくるマジックワード、“カスタマーセントリック”。
エレナが言ってました。

「配送会社を叩いて叩いて配送料を少しでも安くすれば、その分商品を安くでき、お客様のためになる。」

商品が少しでも安くなるのはお客様の満足度向上につながるかもしれませんが、その代償を配送会社が負うのはおかしいでしょう。
少しでも安くしたいなら、自分たちの企業の中でできる対策をすべきです。
供給過多のロッカーでも売って、商品を1円でも安くすればいい。
配送会社に不当な価格を要求して商品価格を下げるのは、そんなものはもうジャ〇アンですよ。
ぼえぇぇ~です。

「メディカル商品を止めないのは、止めると新しい購入先を探す手間がかかる、でもそんなの誰もやりたくない、お客様の欲望のために販売を続ける。ほら、カスタマーセントリック(すべてはお客様のために)」

それもそうなのかもしれませんが、配送できそうにないから止めると言ってるわけで、配送できなければ商品がお客様に届かず、お客様のためになってないでしょう。
カスタマーセントリックと言うのであれば、確実に配送できる環境を整えた上で販売するのが、カスタマーセントリックだと思います。
なんとかバイク便をフル活用してしのげていたようでしたけど、バイク便も人員が限られているわけで、そこで無理をするとまたバイク便での過重労働といった負の連鎖が始まってしまいます。

マジックワードがどうとか言って、結局はエレナも「すべては自分たちのために」です。

安いに越したことはないですが、適正な価格であることが大前提です。
適正でなければ、どこかで誰かが必ずその代償を払わなければならない。

そうやって手に入れた商品で幸せを感じている裏で、身近な人が、自分の大切な人が、その代償を払っていたとしたら…。
次に飛び降りるのは、私たちの大切な人かもしれません。

私たちには何ができるのでしょうかね。

そういったことを考えさせてくれる、とても良いテーマの映画でした。

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正常性バイアス

怖いですね。
正常性バイアス。

作中、爆発事件が起こっていると報道されているのに、届いた商品を平気で開ける人たちのシーンがありました。

「爆発しないよね?」
「しないでしょ(笑)」










するかもしんないじゃぁぁぁぁぁああああああん!!!!!






自分は大丈夫、まさか自分のもとに爆弾が届くわけない。
そう思ってしまうんでしょうね。
中には幼い子供がいる家庭もありました。

人生何が起こるかわかりません。

“万が一”を考えるのは大事です。

配送親子

火野正平さん、宇野祥さん演じる、羊急便の委託ドライバー親子。
この親子が羊急便の集配センターで作業しているときに、大量の荷物を積んだ大きなカートが高い段差から落ちそうになり、息子が慌てて抑えた衝撃で、上の荷物がこぼれ落ちます。
その中には爆弾が入ってて、息子のすぐそばで爆発する、というシーンがあったと思うんですが。

あれ、なんで息子は無事だったんですかね?

他の爆弾はかなりの威力だったと思うんですが。
すぐそばで爆発したのにピンピンしてました。
不具合の爆弾は筧まりかが自分で使ってたし。

これ、なんでかわかりますか?

私が思うに、考えられる可能性は二つなんですよねぇ…。















息子は実はワンパンマン、若しくはアンパンマンだったからです。
髪型がその証拠です。(違うから)

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鋼のメンタル、コウ

過酷な労働環境で追い詰められた佑の何代か後の後任が、コウでした。
佑が何年でやられたのかはわかりませんが、2年いるコウは仕事を「楽しい」と言っていました。
あのエレナですら、階級は違えど、休職に追い込まれたというのに。

コウ「前職は悪いとこを煮詰めたような会社だった、それに比べたらここは天国、こう見えて楽しんでる」

とんでもない奴ですコウは。
顔面の美しさもとんでもないのに、メンタルまで鋼で。
私なんかシャボン玉メンタルなんで、うらやましいです。













顔面はほとんど同じなんですけどねぇ(そんなわけあるか)



前職での経験があったから、あそこが天国に思えたんですね。
あそこが天国って、前職はどんだけぇぇぇぇって感じですけど。
そういう企業はいくらでもあるってことですよね。

ああやって、過去の経験がいつかどこかで役に立つんですね。
無駄なことなんて無いのかもしれませんね。

考察

舟渡エレナ

満島ひかりさん演じる舟渡エレナ。
“ザ・キャリアウーマン”って感じのバリバリの人でしたね。

途中まではエレナが犯人のような演出がありましたが、これはミスリードでしたね。
物語の途中、エレナが一人で事務所に残って誰かと会話するシーンがありました。

「死んだ人はかわいそうだけど、毎日人は死んでるし。騒いでて笑える」
「大丈夫。私はやれる」
「ねぇ、私はどっちだと思う?」

一見犯行についての会話に思えますが、これは恐らく
“センター長として、私はやっていける”
という趣旨の会話でしょう。

会話の相手はおそらくサラ。
物語の最後でサラに
「あなた日本語喋れるのに、私の相談を“聞いてるフリしてるとき”しか日本語使わない」
と言ってたことからも、サラだと推測できます。
そして、この会話の時点で、犯人の筧まりかは死んでたことも後にわかります。

エレナが最後にサラに言い放った
「爆弾はまだある」
ですが、これは恐らく
“デリファスという会社の体質が変わらない限り、次なる筧まりかが現れる”
といった趣旨。
若しくは、物語の途中でエレナが「私が犯人ならこうする」と言ってたように、
“「爆弾はまだある」と発言することで、次なる筧まりかを生み出させないために、会社に神経を張り詰めさせておく”
といった趣旨の発言ではないかと推測します。

エレナは4年前、筧まりかに聞いたことを一応本社に報告していたんですね。
でも会社は放置した。
ブラックフライデー直前に受けた爆弾予告のメールも無視した。
でも最悪の事態に備えて、休職していたエレナをセンター長として送り込んだ。
何かあったらエレナの責任にできるように。
元々休職していた人間、いなくなっても困らない。

再出発と気合を入れて頑張っていたエレナも、結局は会社に利用された、“使われた”だけだったんですね。

ロッカーの意味

物語のカギとなる重要な要素である、“ロッカーに書かれた謎の文字”。
“2.7m/s、70㎏、→0”
これはコウの何代か前の前任者である山崎佑が書いたものでした。

そして物語の後半で、ベルトコンベアの速度重量制限のことだとわかりましたね。
“0”を見たコウが「ゼロ?」と言ってましたが、私は稼働率の円のグラフかな?と思ったんですが。
どうなんでしょう。
“秒速2.7メートル、重量制限70㎏を守ることで、稼働率100%の円ができる”
なんとしてもこれを達成しないといけない、とおかしくなってたのかなと。

ところが、佑は過酷な労働環境で、肉体的にも精神的にも限界が来てしまった。
これまで会社のために必死に働いてきたけど、ブラックフライデーというビッグセールを前に、全てを壊してしまおうと思ったんですかね。
自分の体でベルトコンベアを止めることで。

命を懸けてベルトコンベアに落下した山崎だったが、当時の上司である五十嵐(ディーン・フジオカさん)の指示によって、あっさりどかされ、何事もなかったかのようにベルトコンベアは再稼働してしまった。
五十嵐にとっては山崎の生死などどうでもよく、売り上げだけが全てだった。
ベルトコンベアの稼働が最優先、稼働が確保できたのを確認してから救急車を呼んだ。

それを目の当たりにした山崎は、朦朧とする意識の中で

「馬鹿なことをした」

とつぶやいていたと、久部(窪田正孝さん)が言ってましたね。

つらすぎます…😢

筧まりか

今作の犯人、筧まりか。
彼女は悲しき犯罪者でした。
薬師丸ひろ子さん演じる弁護士の話の中で

「山崎佑さんが飛び降りたのは、恋人とのトラブルが原因」

という話を、佑の父が聞いたようだと言ってました。
どうせ五十嵐が佑のお父さんに言ったんでしょう。

お父さんは筧まりかの話に耳を貸さず、“筧まりかのせいで息子は飛び降りた”という話を信じたようでした。
なんでかなぁ。

筧まりかは、佑が飛び降りた原因を知りたいと、アメリカまでエレナを訪ねますが、事態は変わらず。

佑が壊れていくところを一番近くで見ていた筧まりかが、飛び降りた原因を自分のせいにされ、結婚を控えた佑は植物状態になってしまった。

辛いですね。
辛すぎます…。

そのあとの彼女の原動力は復讐だけだったのでしょうね。
デリファスも、商品を買う人も、全てを憎んだんでしょう。
こんな世の中で生きる意味はない、地獄へ道連れだ、って感じだったんですかね。

だからと言って関係ない人たちを爆破していい理由にはなりません。

ただ、悲しいですねぇ。
石原さとみさん演じる三澄ミコトが、遺体を解剖したとき言ってましたね。
「生きたまま顔の正面から爆発を受けてる」って。

とてつもない激痛だったでしょう。
息を吸えば肺は燃え尽きたでしょう。
死ぬ直前に、想像に絶する激痛を感じながら爆弾を起爆した。
最後の最後に、最大の痛みを味わいながら死んでいった。
もしかしたら、彼女なりのせめてもの償いだったのかもしれません。

なんの償いにもなりませんが…とてつもない覚悟です。

ミコトは「そんな根性なら、ない方がいい」
と言ってました。

私はこのシーンが、この作品の中で一番感極まりました。
本当に、その通りだと思います。
そんなもの、あってはダメです。

そんなとてつもない覚悟を、未来に使ってほしかったです。


佑がもし目を覚ましたら、絶望しかないですよ。

“彼女は自分のことで世界を憎んで爆弾魔になって、人々を爆破して自らも吹っ飛んだ”

なんて知ったら。
きっと目を覚ましたことを後悔するでしょう。
次こそは確実に死のうとするかもしれません。

事件こそ解決したけど、何もハッピーじゃありません。
映画を見終わったとき、私は「あぁよかったよかった」とはなりませんでした。

ただ、一時的ではありますが、佑が止めたかった稼働率はゼロになり、配送会社もストライキで条件を改善できたので、少しは良い面もありましたね。
行動を起こしたエレナも結局解雇されてしまったので、会社がまた前の体質に戻らないといいんですが。

まとめ

今回のき的感想、いかがだったでしょうか。
き的には、おもしろさとしては“まぁおもしろい”くらいでしたが、映画のテーマはすごく良かったと思いました。
何たら賞をいろいろとる訳ですね。
とても深い作品でした。
とりあえず、元々気を付けてはいますが、ネットショップで商品を購入したときは、再配達にならない様により一層気を付けようと思いました。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました^^
それではまた!

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